こんにちは、キジくんケンケンブログのキジけんです、ケンケン。
最近うんざりすることばかりですが、この「うんざり」という言葉は漢字でどう書けばいいのでしょうか。
まず、結論を述べます。
「うんざり」の漢字表記として定まったものはありません。
しかし、どうしても漢字で書きたい場合は「倦んざり」を推奨します。
「うんざり」の意味
物事に飽き果てていやになるさま。げんなり。
(広辞苑第七版。用例は省略、以下同じ)
ちなみに、「辟易」という言葉も同じような意味で使うこともありますが、「辟易」は「しりごみする」というのが元の意味です。
「うんざり」の用例
「うんざり」の用例です。
最近、コロナ・コロナとうんざりする。
最近、ワイドショーを見ると新型コロナばかりでうんざりだ。
最近、新型コロナで、緊急事態宣言だ、蔓延防止だとうんざりしている。
同じような用例ばかりでうんざりする。
一般的な「うんざり」の漢字
手元の「明鏡国語辞典第三版」「新明解国語辞典第八版」「広辞苑第七版」、いずれでも、漢字表記の記載はありませんでした。
「うんざり」の語源
「うんざり」の語源は、「うんず(倦ず)」「うんずる(倦ずる)」だと思われます。
うん・ず【倦ず】「疲れる・飽きていやになる」意の古風な表現。
(新明解国語辞典第八版)
うん・ずる【倦ずる】①気がふさぐ。あきて力を落とす。②あきていやになる。うんざりする。
(広辞苑第七版)
「うんざり」は擬態語なのか
「うんざり」を擬態語と呼ぶのかは難しいところです。
ただ、擬態語と似た語感を持っているということは言えます。
「こんがり」「こんもり」「どんより」「ふんわり」「ずんぐり」など、「○ん△り」の形の擬態語はしばしば見られます。
「倦ず」から、この形の擬態語っぽい形に変化したのではないかと思われます。
なお、「倦ずあり」から来ているという説もあります。例えば、僕の大好きな国会図書館デジタルコレクションの「言海」という辞書の「うんざり」1にもそう書いてあります。2

以上を踏まえて漢字での書き方
「○ん△り」という擬態語類似の形を、漢字で覆い隠してしまうのは勿体ないです。
「倦ず(る)」と「○ん△り」という形を合わせて、「倦んざり」と書くべきだと思います。
「うんざり」の漢字表記として定まったものはありません。
しかし、どうしても漢字で書きたい場合は「倦んざり」を推奨します。
尚、これは、どうしても漢字で書きたい場合の書き方です。平仮名やカタカナで書くのは、一向 問題ありません。
以上です、ケンケン。
註釈- リンクは自由にはってよいそうです。[↩]
- 細かいことですが、「言海」という辞書では、「ん」は「む」と見做して言葉を並べているようです。[↩]