こんにちは、キジくんケンケンブログのキジけんです、ケンケン。
最近よく使われている「人流」(じんりゅう)という言葉ですが、「辞書には載っていない」という話をネットで見たので、本当に載っていないか(見出し語として存在しない)か手元の辞書で調べてみました。
「人流」は辞書に載っているか
「人流」は辞書に載っていない。
(*但し、2022年以降の国語辞典には載っているようです。)
下記の12冊の国語辞典で調べました。すべてありませんでした。
現代国語例解辞典第五版
岩波国語辞典第八版
旺文社国語辞典第十一版
新解国語辞典第二版
明鏡国語辞典第三版
学研現代新国語辞典改訂第六版
集英社国語辞典第3版
新選国語辞典第九版二色刷ワイド版
三省堂現代新国語辞典第六版
新明解国語辞典第八版
三省堂国語辞典第七版
広辞苑第七版
「じんりゅう」のほか「にんりゅう」「にんる」などの読みも念のため調べてみましたが、載っていませんでした1。
もう結果が出てしまったので、終わりです・・・
ちなみに、国語辞典に載っていないということは一般に使われる言葉ではなかったということですが、専門用語としてどこかの分野で使われていないとは限りません。
それと、今後出てくる辞書には載るようにはなっていくだろうと思います。
結果は出てしまいましたが、これだけだと寂しいので以下のことを書いておきます。
「人流」の類語
「人流」に近い意味の言葉は、「人出」(ひとで)や「人通り」などかなと思います。
あるいは、少しニュアンスは違いますが、「人込み」、「人波」、「往来」、「群集」、「混雑」、「雑踏」、、・・・などだと思います。
「じんりゅう」の前後の言葉
上記の通り、「じんりゅう」(人流)は辞書に載っていません(見出し語として存在しません)。「人流」以外にも、「じんりゅう」という見出し語はありません。
では、「じんりゅう」に相当する箇所の前後の言葉はなんでしょうか。
広辞苑第七版で調べました。
広辞苑第七版で「じんりゅう」に相当する箇所の直前の言葉は「しんりゅう」です。
「しんりゅう」は二つあります。
しん-りゅう ・・リウ【進流】真言 声明 の一派。宗観を流祖とし、一一四五年(久安一)相応院流・醍醐流とともに・・・
しん-りゅう ・・リウ【新柳】新芽の萌え出た柳。
正直言って、「進流」はよくわからないので、引用を途中でやめてしまいました。興味のある方はどこかで調べてください。
「じんりゅう」に相当する箇所の直後の言葉は「しんりょ」です。
「しんりょ」は、六つあります。
「心慮」「神慮」「宸慮」「振旅」「深慮」「慎慮」です。
一つだけ引用しておきます。
しん-りょ【神慮】神のみこころ。
補足 「三国」第八版には載っています
三省堂国語辞典(三国)第八版(2022年1月10日発行)には「じんりゅう 人流」が載っています。(2021年12月20日補足)
新しい三省堂国語辞典 第八版 新型コロナ関連語を見てみる
補足 新選国語辞典第十版には載っています
新選国語辞典第十版ワイド版(小学館。2022年2月21日)には「じん-りゅう 人流」が載っています。
じん-りゅう 【人流】[名] 人の流れ。人の動き。特に、盛り場・大規模娯楽施設・大型連休の際の交通機関による移動などの大量観測データの解析による人間の行動予測。
(新選国語辞典第十版ワイド版(小学館。2022年2月21日))
「大量観測データの解析による人間の行動予測」なんて随分難しい言い方ですね。
以上です、ケンケン。
註釈- 三省堂国語辞典第八版(2022年1月10日発行)には載っています。(2021年12月20日補足)[↩]