こんにちは、キジくんケンケンブログのキジけんです、ケンケン。
税務署からの葉書
今年(2022年)が明けてから、
確定申告だの外国税額控除だの面倒だな。なんかやりたくないなあ
とウダウダしていると2週間くらいがすぐ経ってしまった。
すると、今年1/18頃だったかな、税務署から「確定申告のお知らせ」という葉書が来た。
なんで税務署が僕のところに葉書をよこしてきたのだろう。
「いいかぁ? お前、所得隠しなんてしてないだろうな? 天知る 地知る 我知る 人知る って言葉を知っているよな?」
こんなことを言われているようだ。
天知る地知る、チルチルミチル、なんてダジャレを言ったあと、こんな思いに囚われた。
やばやばやば、税務署に目を付けられている。
マークされている。
でも、もしかして金持ち認定(?)されている?
嬉しいような怖いような変な気分になった。
どうも、前回(1年前)に、確定申告するとこういう葉書が来ることになっているらしいのだが、僕は税務署と聞くとビビッてしまうタチなのであった。
確定申告 僕の場合のルール
僕は、米国株投資(主にETF)や投資信託をやっている。
僕なりに、いろいろネットで調べた結果、僕に関しては次のようなルールが適用されるようだ。
・年末調整を受けている場合、「20万円ルール」により、本業以外の所得が20万円以下であれば確定申告の必要は無い。しかし、僕は、悲しいかな・嬉しいかな、20万円を超えているので、確定申告の必要がある。
・FXは雑所得で、申告分離課税。(確定申告しなければならない。)
・SBI証券でやった米国株の譲渡益は、SBI証券の特定口座が「源泉徴収なし」である1ため、確定申告しなければならない。
・配当金(分配金を含む)は、特定口座が「源泉徴収なし」であろうと「源泉徴収あり」であろうと、源泉徴収(分離課税)される。
・SBI証券の米国株(ETFを含む)の配当金は、外国税額控除の対象となる。
・米国株の譲渡益は、米国での課税はない(二重課税の問題がない。)ため、外国税額控除は関係ない。
・株の譲渡益は分離課税になる。総合課税は選択できない。2
・配当金は、分離課税/総合課税を選択できる。
・確定申告書に特定口座年間取引報告書等の添付が不要になった。しかし、外国税額控除の適用を受ける場合は、例外であり、明細書として特定口座年間取引報告書等を添付する必要がある。
・申告不要制度の適用を申請したい場合、税務署に確定申告書を提出する際、第二表「住民税・事業税に関する事項」の「特定配当等・特定株式譲渡所得の全部の申告不要」欄に「〇」をすることで足り、改めて市役所に申告不要制度の適用を申請する必要は無い。
しかし、これは特定口座が「源泉徴収あり」の場合である。
僕は「源泉徴収なし」で売買益を得ているので、適用されない3。
・僕は住信SBIネット銀行で、米ドルを買っている。米ドルを買うだけなら税金はかからない。
外貨を売却して発生した為替差益は、雑所得として確定申告による総合課税の対象です。
預けている途中の外貨預金については課税されません。
(〔外貨預金〕 確定申告は必要ですか?)
SBI証券の「外国徴収税リスト化地獄」
米国株の配当金は、米国での課税と日本での課税が二重課税されている。それを緩和するのが外国税額控除である。
そして僕の場合、SBI証券で米国株の配当金があるので、SBI証券が「1年でこれだけの配当金があって、米国ではこれだけ課税されていますよ」てな感じの、ぺらっと1枚の書類を出してくれたらそれでいいのです。
ところが、SBI証券にはそんなものがないのです。配当金の支払いのたびに発行される「外国株式等配当金等のご案内(兼)支払通知書」を見てリスト化しなければならないのです。他の方のサイトですが、次のページが参考になりました。→SBI証券ユーザーが外国税額控除を確定申告する方法。
「外国株式等配当金等のご案内(兼)支払通知書」というのは配当のたびに発行されるので、人によっては何十通とあるはずです。僕の場合、29通でした。
ただ、この話には続きがあります。
去年(令和2年分の確定申告を令和3年に行ったとき)、SBI証券の特定口座年間取引報告書には、1年間の配当金が1枚の表に載っていました。
しかし、今回(令和3年分)のSBI証券の特定口座年間取引報告書にはそのような表がありませんでした。配当はすべて0になっているのです。
去年(令和2年分)と今回(令和3年分)は何が違うのでしょうか。
実は、僕は、SBI証券の特定口座を「源泉徴収あり」から「源泉徴収なし」に変更していました。
これが今回の特定口座年間取引報告書に配当が載っていないことに影響している可能性が高いです。
SBI証券の外国株式を特定口座で取引した場合、年間取引報告書は発行されますか?というページには、
【特定口座 源泉徴収ありを選択された場合】
【特定口座 源泉徴収なしを選択された場合】
の2つに説明がわかれています。
【特定口座 源泉徴収ありを選択された場合】
証券会社が源泉徴収や還付を行ないますので、確定申告を省略することも可能です。
※年間取引報告書には、譲渡の通算損益額や配当金の金額が記載されます。
【特定口座 源泉徴収なしを選択された場合】
配当金については、配当金等の支払いの都度、「外国株式等配当金等のご案内(兼)支払通知書」が郵送、または電子交付されます。
特定口座年間取引報告書と支払通知書をもとに確定申告書に必要事項を記入し、確定申告を行っていただきます。
※年間取引報告書には、譲渡の通算損益額が記載されます。
大切なのは、「※」印のところです。
【特定口座 源泉徴収ありを選択された場合】は、「年間取引報告書には、譲渡の通算損益額や配当金の金額が記載されます。」だそうです。
【特定口座 源泉徴収なしを選択された場合】は、「年間取引報告書には、譲渡の通算損益額が記載されます。」だそうです。
ここで重要なのは、【特定口座 源泉徴収なしを選択された場合】は「配当金の金額」が記載されていない、ということです。
僕は、イキって、「源泉徴収なし」にしたのです。
それが原因だったようです。
配当があったのに、なぜか「外国株式等配当金等のご案内(兼)支払通知書」が存在しない
上記のように、SBI証券の米国株の配当金をリスト化しようと思ったのですが、なぜかVYM4回とSPYD1回とV001回の「外国株式等配当金等のご案内(兼)支払通知書」が存在しないのです。
ただ、これは、複数の配当が同じ日に遭った場合、同じpdfファイルに入っていただけでした。次のページにある場合もあるし、同じページ内にある場合もあります。
気づくまで2時間くらいは悩んだのだった。
「外国税額控除の入力」
さて、Webの確定申告のサイトでいろいろ入力していくわけですが、「外国税額控除の入力」は、「収入金額・所得金額の入力」の「配当所得」で入力するのではなくて、「税額控除・その他の項目の入力」の「外国税額控除等」で入力すればいいようです。
「外国税額控除の入力」での「調整国外所得金額」ってなんだろう?
何も入力せずに次へ行こうとするとエラーが出てくるので、何か入れないといけないけど、何を入れればいいのだろう? 国税庁のサイトには次のように記載されている。
調整国外所得金額とは、その年分の国外所得金額(非永住者については、当該国外源泉所得のうち、国内において支払われ、又は国外から送金されたものに限る。)をいいます。
ただし、その年分の国外源泉所得が、その年分の所得総額に相当する金額を超える場合には、その年分の所得総額に相当する金額に達するまでの金額とします。
(調整国外所得金額とは)
これでもかなり優しく書かれていると思うのですが、キジ(僕)の頭にはさっぱりピーマンわけわかめなので、ネットで検索してみました。要は、(僕は外国株は米国株しかやっていないので)米国株の配当金額(合計)と同じ金額を日本円で入力すればいいのではないか、という結論に達しました。
総合課税と分離課税
いろいろやってみた結果、僕の場合、所得税は、配当金は「総合課税」にしても「申告分離課税」にしても大して変わりないことが分かった。
それで、「総合課税」にすると、市役所に「申告分離課税」の申告をすることになり(しなくてもいいが、しないと多分’金額的に損すると思う。)、それが面倒くさそうだったので、僕は配当金を申告分離課税にすることにした。
なぜか金額が一定しない
Webの確定申告コーナーで、配当金を「総合課税」にしたり「申告分離課税」にしたり、何回か入力してみた。おなじパターンのはずなのに、そのたびに金額が変わってしまう。
ただ、税金の額がだいたい3種類くらいに金額が固まった。還付金があるのと、税金が少しなのと税金が多めのやつだ。
ここで重要なのは、還付金がある結果になったのはたったの1回だけだったということだ。
そしらぬ顔をして還付金があるパターンで申告すれば還付金がある(のかもしれない)らしいのだが、そこは僕は日本の国鳥なので、納税するほうのパターンで申告することにした。
QRコード
Webの確定申告コーナーで入力していくと、「印刷されたQRコードをコンビニにある機械に持って行ってね。わざわざ税務署から税金のお知らせはしないからね」てな感じの表示が出た。
こちらとしては、肩透かしをくらった感じだ。
本当なら、税務署から「税金が確定したぜ、粛々と払え」てな感じの通知があってほしいのだが、そんなものはなさそうだ。
確定申告書の提出
確定申告書には「外国所得税を課税されたことを証明する書面」というものを添付しなければならないようだ。
例の30枚くらいある「外国株式等配当金等のご案内(兼)支払通知書」を印刷して添付した。
ちなみに、住民税の欄は「自分で納付」に丸を付けた。
(こそこそと)夜に、税務署の前のポストに、確定申告書を入れた。1月27日のことだった。
別に夜提出しようと昼間に提出しようと提出したには変わりない。とにかく、これで、後ろ指を指されるようなことはあるまい。
以上です、ケンケン。
註釈- 源泉徴収なしの特定口座は「簡易申告口座」と呼ばれる。[↩]
- 大きい話をすると、そもそも物の譲渡益は総合課税が原則となっている。しかし、株・土地の譲渡益は、例外として分離課税である。[↩]
- 僕の理解だが、住民税の申告不要制度とは、「特定口座で住民税が源泉徴収されているから、市役所には所得を申請しなくていい」という意味である。簡易申告口座(源泉徴収のない特定口座)で譲渡益を得ている場合は、住民税は源泉徴収されていないのだから、申告不要とすることはできない。[↩]