こんにちは、キジくんケンケンブログのキジけんです、ケンケン。
「たやすい」という言葉の漢字表記は「手易い」をお勧めします。1
「容易い」という表記(熟字訓)もありますが、
「よういい・・・じゃなかった、たやすい」
という感じに読み誤りやすいのが欠点です。
日本語には、「明日」を「あす」「あした」「みょうにち」と読むように、複数の読み方があり、しかもすべてよく使われる読み方である、ということはあります。だから、複数の読み方がある自体を問題にするわけにはいきません。
ただ、「よういい」という読み方は、日本語として誤っています。そのような誤った読み方を誘発しやすい「容易い」の表現は好ましくありません。
「容易い」を「たやすい」と読むことを知っている人でも、「容易」と書いてあれば「ようい」と読んでしまう可能性が高いです。「容易」(ようい)という言葉は存在するからです。
「手易い」を「てやすい」と読むこともあります(外部へリンク 手易 )。ただ、「てやすい」(手易い)という言葉は、手元の辞書2の独立見出しにはありませんでした。また、手元の辞書の「て」という接頭語3の用例にもありませんでした。
「てやすい」という言葉はほとんど使われません。また、「手易い」を「てやすい」と読んでも、さほど問題はありません。
尚、「たやすい」の「手易い」という表記は僕が作ったわけではありません。用例(振り仮名付き)はGoogleで
“手易” “たやす”
で検索することができます4。
ただ、「たやすい」の「た」は「手」という意味ではないということはお断りしておきます。
た《接頭》名詞・動詞・形容詞の上に添えて、語調を整え強める。万四「(略)」。「―やすい」「―ばかる」「―靡く」
(広辞苑第七版)
以上です、ケンケン。
註釈- なんでも漢字で書いたほうがいいと言っているのではなく、「もし漢字で書きたい場合はこう書くことをお勧めする」という立場です。[↩]
- 明鏡国語辞典第三版、新明解国語辞典第八版、広辞苑第七版[↩]
- 「てあつい」「てごわい」の「て」[↩]
- もちろん、その結果がすべて該当するわけではありません。[↩]